【感想】年収1億円を引き寄せる1%の人が実行している45の習慣(井上裕之著/PHP文庫)

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『年収1億円を引き寄せる1%の人が実行している45の習慣』(PHP文庫)を読みました。タイトルが表すとおり、すっごく稼いでいる人の習慣の本です。今回の本で面白かったポイント、自分で実行しようとおもったことをまとめていこうと思います。

 

【目次】
1. 本書のポイント
2.一冊を通しての感想
3. この本で実践すること
4.総合評価

 

 

1 本書のポイント

1-1 年収1億円を引き寄せる1%の人は、
「稼ぐ」ことを追求して仕事する
年収1億円に満たない99%の人は、
「やりがい」を追求して仕事をする

・仕事をする大きな目的は、「お金を稼ぐこと」。これを忘れてはいけない

・どんなに高邁な理想を掲げても、そろばんが成り立たないことには理念倒れになってしまい、結局理念を実現することはできません。

・何をしてお金を稼ぐか。これは人生を掛ける大問題と言っても過言ではないでしょう。

・自分がいちばん燃えることができ、一番輝くことができる仕事を見つけたら、どうすれば、それで最大限、稼ぐことができるかを考える。

・目標数字は自分で立てることが原則。自分の意志で目標を立てると、その瞬間から、目標を達成したいという強い思いが生まれるからです。

仕事をする上で、やりがいや楽しさを重視することもあるけれど、やはりビジネスはお金です。このお金が大事、お金が大好きと言うと、何かしらの”後ろめたさ”を感じる人は多いと思う。

この本ではそれを否定する。お金にフォーカスできない人、お金が大事、お金が好きと言えない人は、一流のビジネスマンにはなれないないのだと突きつけてくる。

この資本主義社会において、お金は否定するべきものでも、疚しいものでもない。

「プロとはお金。人間とその腕に、値段がつくのがプロの世界」と、とある漫画のフレーズを思い出した。

 

1-2 年収1億円を引き寄せる1%の人は、
どんな人からも何かを学ぶ
年収1億円に満たない99%の人は、
立場が上の人からしか学ばない

・ダイヤモンドはダイヤモンドでなけれ磨けないように、人は人によってしか磨くことができません。

「知識は本やネットでも得られるけれど、人が成長し、磨かれるのは人から学んだ時だ」と言っている。脳科学的には体験記憶(エピソード記憶)と意味記憶に分けられる。人から学ぶことは体験記憶で強い情動と結びつき、単純な意味と概念を学んだ記憶よりも強くなる、という話を思い出した。実際そうだなと思う。

 

1-3 年収1億円を引き寄せる1%の人は、
生涯学ぶことから卒業しない
年収1億円に満たない99%の人は、
ある年齢で学びから卒業してしまう

 ・学ぶことは生きていることと同義語

・ドラッカーはまさしく生きること=学ぶことを体現した人で、文字を覚え、本を読めるようになった4歳のときから95歳で没するまで、常に新しい何かを学ぶ姿勢を崩すことがありませんでした。

・ドラッカー、アルビン・トフラーは「21世紀は知識の時代」だと言った

・学ぶことはそれほどエキサイティングで、面白いのです。

・まず、何か一つ、本気で学べるものを見つけて、集中的に学んでみましょう。

学び続ける大切さを教えてもらった。成功者は過去に満足せず、常に学ぶこと、自分自身が不完全であることに自覚的だ。この読書と書評も知識ではあるが、学び、実践することでエピソード記憶としてさらなる成長や強い学びになるのかもしれない。

 

1-4 年収1億円を引き寄せる1%の人は、
失敗を「チャンス」と捉える
年収1億円に満たない99%の人は、
失敗を「危機」だと捉える

 ・私にも失敗がないわけではありません。でも、私は失敗したからといって、「悩む」ことがないのです。

・失敗はむしろ大きなチャンスだと考えているのです。それを乗り越えれば、確実にそれまでより一歩前進です。乗り越えたという自信も得ることができますから、一気に二歩も三歩も前進していることも少なくありません。

・失敗を失敗で終わらせないためには原則があります。どんな失敗も人のせいだと思わないこと。

・(失敗でおわらせないためには)できるだけ早く、新たな一歩を踏み出すこと。

失敗して凹んだりしていても意味がない。凹むことは普通のことかもしれないが、一流の人で凹み続けて、何もしない人はいない。この本では、「失敗を人のせいにしない」「できるだけ早く、次の一歩を踏み出す」ことを提言している。これは使えるスキルだと思う。

”failing upward”(上に向かった失敗)で捉えること。

 

1-5 年収1億円を引き寄せる1%の人は、
決断から行動までが一瞬
年収1億円に満たない99%の人は、
決断から行動までの間に迷いが入る

 ・ぐずぐずしている人で、仕事ができる人にもあったことがなければ、お金持ちにもあったことがありません。

・孫子の兵法に「拙速は卓遅に勝る」とあります。つたなくても速いほうが、巧みであっても遅いよりはずっといい、ということです。

・ぐずぐずしている間にやる気が薄らいでしまい、結局、何もしないで終わってしまうという最悪の自体にも陥りかねません。これでは迷いっていた時間もムダ。行動を予定していた時間もムダ。時間が腐る、とはこういうことを言うのです。

・ピカソはギネスブック認定の、最も多作な芸術家としても知られ、九一年余の生涯に、油絵と素描1万3500点、版画10万点、挿画3万4000点、彫刻など300点とおびただしい数の作品を残しています。その制作スタイルは、気持ちが高まったらすぐ描くという速攻型。

『速さがすべてを解決する』というベストセラーがあったが、そのことを言っていると思う。決断から行動までの間に迷いはいらない。決めたら、すぐに行動に移せ、と。

またピカソの逸話の秀逸。早く大量に仕事の結果を残す努力をすることが大切。

 

1-6 年収1億円を引き寄せる1%の人は、
決して約束の時間に遅れない
年収1億円に満たない99%の人は、
小さな遅刻をよくする

 ・私は、まず、遅刻したことがありません。

・時間を粗末にすることは、命を粗末にすること。生きていることを冒涜するのと同じだと言っても過言ではない。私は時間について、そこまで真剣に考えており、だから、どんな場合も遅刻することがないよう、万全の心づかいと万端の準備をしています。

・一度でも遅刻すれば、時間すら守れない人間に、責任ある仕事などできるはずがないと判断されると肝に命じておくべきです。

この項目はグサグサ心に刺さった。本書にもあったが、携帯ができたことで、ギリギリで「いま駅に着きました〜」「五分ほど遅れます〜」みたいなやり取りがカンタンにできるようになった。すごく思い当たるフシがある。小さなことだが、こういったことが相手に与える印象はとても大きく感じる。しかもそれが続けば、相手からの信頼や信用は失うはず。1億円を引き寄せたいかどうかは別にしても、これは心に止めて置かなければと思う。

 

2 一冊を通しての感想

この本は、お金を稼ぐ人の習慣としての自己啓発書として、ベーシックかつ本質をついたものだと思う。基本的なことを書いてあるが、本質をついているので、心に留めておきたいことがたくさんあった。

知識や情報として読むと、よくある話だと思う人もいるかもしれないが、これを実践できているかというと、多くの人ができていないと思う。

この本で多くの部分が割かれているのは、「お金に対する向き合い方」。お金に対するフォーカシングをしっかりすることで、年収1億円に近づいていける。逆に言えば、お金に対して向き合う考え方、ドシッと固まった考え方があるかないかが経済的な自由が手に入るかが大きく分かれる、ということが伝わってくる。

 

3 この本で実践すること

♠学び続けること

学び方を工夫、意識すること

遅刻は絶対しないこと

決断から行動にムダなことを挟まないこと

お金、稼ぐこと、にフォーカスすること

目標は自分で立てること

失敗をチャンスと捉え、なるべく早く次の一歩を踏み出すこと

失敗を他人のせいにしないこと

 

4 総合評価

★★★★☆

文庫のビジネス書ということで、コストパフォーマンスが高い。

基本的なことだが、本質をつく内容で、書き口にもムダがなく、主張に本人の体験談だけでなく、国内外の成功者の事例がふんだんに取り込まれており、含蓄のある内容の太い一冊。自分を戒め、しっかりと習慣にしていきたいと思える、良書。

 

年収1億円を引き寄せる1%の人が実行している45の習慣_書影

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