【感想】『机に向かってすぐに集中する技術(森健次朗 著)』を読んでみた

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仕事に集中できない、一気に仕事を終わらせられない…と思うことはありませんか?

好きなこと、遊んでいるときは、やたら集中できるのに、本当に集中しなきゃいけない時にできないことで悩んだりしてたので、本書を手に取りました。

今日はこの『机に向かってすぐに集中する技術』(森健次朗著/フォレスト出版)で面白かったポイントを書いてみたいと思います。

【目次】

1. 本書のポイント

2. 一冊を通しての感想

3. 実行しようと思ったところ

4.総合評価

1 本書のポイント

1-1 集中できない人は「感情」→「行動」
集中できる人は「行動」→「集中」

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イチローの素振りの逸話を例に、次のように話しています。

“大リーグで活躍しているイチロー選手は、高校時代に「1日10本でいいから、毎日素振りをしなさい」といわれたそうです。

そこでまずは10本の素振りをすることに集中する。でも、当然10本では物足りませんから、「もっとやりたい」となる。こうして10本の素振りが100本、200本…と増えていくことになります。

体が疲れているときには、当然、「今日はやりたくないな……」という日もあったでしょう。でもそうした感情に左右されることなく、まずは目の前の10歩んの素振りに集中する。その積み重ねが、現在のイチロー選手をつくったのです。”

勉強などでも、まずは感情が動く人は集中出来ないといいます。つまり「感情」→「行動」という順番になっている人です。たとえば、「面倒くさい」「今日はやめとこう」など、感情が先にあって行動は後です。こうなると行動や集中が難しいのだそうです。

一方、いつも集中して行動できる人は、「行動」→「感情」と、感情が働くより先に行動があるといいます。イチローの例の通りですね。

要は、考えたり・感じたりする前に、何も考えず行動出来る人は、集中して取り組めるということ。

これに関しては、ルーチン化がオススメだそうです。イチローの素振りのように「ルーチンにする」と決めることで、集中力を発揮しながら行動できるようです。

 

1-2 目線を一点に集中させる

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本書のメソッドは、付属の「集中力カード」を使って集中力を高めるものになっています。「集中力カード」とはどういったモノか、どういった方法か、は実際に読んでもらうとして、私なりに解釈した集中力の高め方をお話しします。

それは、目線を一点に集中させる、ということ。

著者は「目が泳ぐ人は集中力が低い」と言ってます。たしかに私も、集中力が散漫な時はいろんなところに視線が向いている気がします。

つまり、集中力が下がっている時というのは、おそらく、物理的に目線が散る(泳ぐ)ことで、他のことに気がいってしまうのです。

まずは目を安定させる。

   ↓

そのためにある一点に視線を意識的に集中する。

これを実行してみたところ、たしかに効果がありました。

このメソッドは瞑想でも行われているもので、一過性ではなく、今後も使っていけそうだなと思いました。

 

1-3 雨の音を集中力のカーテンにする

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これは著者が東大生に話を聞いた集中力を高める方法です。

音というのは本来集中力を削ぐものという認識があるかもしれません。

しかし、その東大生は「雨の音があると集中できる」といったそうです。

 

雨の音は他の音を遮るカーテンの役割を果たします。

たしかに、雨が降っていると、小さな雑音はかき消されますし、むしろ心が落ち着くような気がします。また、雨の音がフレームの役割をはたし、目の前のことだけに集中できる気がします。

本書はほかにも、集中力を高めるリラックス法や目のトレーニング法、集中力の持続させる方法など、数多くの使えそうなテクニックがたくさん掲載されていました。

集中力に興味がある人は、実際に本を読んでみると、いい気づきがたくさんあると思いますよ。

 

2 一冊を通しての感想

集中力を扱ったビジネス書というのは、以外にも多くありません。

昔から注目していたテーマだけどなかなか、いい内容を書ける人がいなかったのかもしれません。本書の著者・森健次朗氏は、ミズノで「鮫肌水着」の開発にかかわり、その後、株式会社集中力を起ち上げ、10年以上集中力に関する研究と指導を行ってきた人物です。ですから、説得力と豊富なノウハウがあり、どれも実践してみたくなりました。

一番印象に残ったのは、目が泳ぐことを意識的になくすこと。

目線を一点に集中させることで、「考えていることも、フォーカスすることも、次第に定まっていく」というのは、実際に体感できた気がします。様々な方法論が語られている本書は、自分にあった集中の方法を見つけることができると思います。ただ、方法に合う合わないはあるかと思うので、実際に試してみてください。

 

3 この本を読んで実践すること

・考える前に行動するルーチンをつくる

・目線が泳がない訓練をする(文章の最初の5文字に1秒ずつピントを合わせる)

・集中のTODO(やること、それにかける時間を書くTODO)をやってみる

・集中するときは雨のBGMを使ってみる

・集中したいときは1点を5秒間見つめてみる

4 総合評価

★★★★☆

すぐに実行することができることがいくつもあって面白かった。文章(言葉)による驚きや納得感というよりも、姿勢や目線のトレーニングによって集中力を高める方法論の本なので、実際に継続してやってみて体感したいですね。集中力が途切れがちになってしまう、勉強していても集中できない、ネットサーフィンばかりして集中できない、なんて人にはオススメの一冊です。

 

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